「お墓を継ぐ人がいない」
「子孫が墓を管理する負担を軽減したい」
などの理由から、納骨堂を利用する人が増えています。

納骨堂といっても実に様々なタイプのものがありますが、中でも人気が高いのがロッカー式の納骨堂です。
ロッカー式の納骨堂というと、コインロッカーのような見た目をイメージされる方も多いかもしれません。
しかし近年では、魅力的なデザインのものも増えてきて、故人のイメージや家族の好みに合わせて選べるようになってきました。
ここでは、ロッカー式納骨堂の特徴と相場を踏まえ、東京都内で利用できるロッカー式納骨堂のおすすめを7つ紹介していきます。

ロッカー式の特徴とは?

ロッカー式の納骨堂にはいくつかの特徴があります。

個別のロッカーに1人ずつのご遺骨を祀る

ロッカー式の納骨堂は、扉付きの同じ大きさのお壇がロッカーのように集まっていることからこう呼ばれています。
納骨檀の中にそのまま骨壷を安置するタイプや、コンパクトサイズの仏壇が置かれているタイプなどがあります。
基本的には1つのロッカーに1人ずつのご遺骨を祀ることになりますが、夫婦で1つや複数人分のご遺骨を祀れるタイプのものもあります。
また、ロッカーの中や扉の前に写真やお花、ご位牌などを一緒におけるスペースがあるタイプもあります。
このようなタイプのものでは、一般的なお墓に納骨する場合と同じように供養することが可能です。

田中真田中真

ロッカー式の納骨堂を利用するメリットは、個別の専用スペースが利用できるという点です。それぞれのスペースにお参りができるので故人様を身近に感じられますし、お墓と同じように丁寧なご供養ができるのは嬉しいですね。

ロッカーには装飾が施されている場合が多い

ロッカー式の納骨堂というと、コインロッカーのようになんだか無機質で冷たいイメージのデザインのものを思い浮かべる人も多いかもしれません。
しかし近年では、様々なデザインのロッカー式納骨堂が登場してきています。
ロッカーの扉に、華やかな色や和風の柄が描かれていたり、金箔などの豪華な装飾が施されていたりするものもあります。
仏壇のように黒やダークカラーを基調とした高級感のあるシックなデザインの納骨堂もあります。

田中真田中真

最近では、華やかなデザインや豪華なデザインのロッカー式納骨堂も増えてきました。故人様のイメージや家族の好みに合わせて、お檀のデザインで納骨堂を選ぶというのも良いかもしれませんね。

通常、ロッカーは施錠されている

ロッカー式の納骨堂では、通常個別のロッカーは施錠されており、専用の鍵を使って扉を開けてお参りすることになります。
見ず知らずの人に故人の遺骨を見られずにすみます。
また、ロッカー内のスペースは限られていることと、お花や生ものなどのお供物、火気の使用を禁止している納骨堂もあります。
そのような納骨堂の場合には、共有の参拝スペースにお供物などを置いてお参りすることになります。

田中真田中真

スペースが限られるため窮屈に感じる方もいますが、セキュリティ面では従来型のお墓よりも安心という方もいます。どのようにお参りできるのかは、納骨堂によってそれぞれ異なりますので注意が必要です。

ロッカー式納骨堂にかかる費用とは?

外墓地に建てるタイプの従来型のお墓の費用は、だいたい数百万円が相場です。
これに対し、ロッカー式の納骨堂の場合は1体で20万円~50万円が相場となっています。
土地代や墓石の費用がかからない分、ロッカー式の方が費用を抑えられるのが一般的です。
しかし立地条件や設備の充実度などにより、実際にかかる費用が相場より高い納骨堂もあります。
それでは、どのようなことに費用がかかるのか具体的にみていきましょう。

管理費やお布施代が必要な場合がある

管理費は、納骨堂の運営に必要な光熱費や設備のメンテナンスなどにかかる費用です。
従来型のお墓でも同じようにかかる費用で、ロッカー式の納骨堂だからかかる費用という訳ではありません。
相場は、年間でだいたい5千円~2万円ほどです。
納骨堂によっては「年間管理費なし」をうたっているところもあります。
ただし、設備の充実度やサービスの質に比例する面もありますから、ただ安ければ良いというわけではないことに注意してください。
通常は1年ごとに支払いますが、遺族に負担をかけたくないというような方はまとまった年数分を一括で払うケースもあります。

納骨堂を利用するには、お布施が必要になることもあります。
お布施とは本尊への捧げ物のことですから、運営母体が寺院でない場合は必要ありません。
寺院が運営する納骨堂では、読経や戒名を頂いた謝礼として僧侶にお渡しするものです。
お布施は住職やその家族の生活を助けることにも使われますが、これは間接的に本尊をお守りしているということになります。
なお、ロッカー式納骨堂では、お布施代は費用に含まれているのが通常です。

立地や設備の充実度で費用は変わってくる

ロッカー式の納骨堂の費用は、その施設が建つ場所の地価によっても変わります。
主要な駅から徒歩で数分圏内の場所など、交通の便が良いところほど費用が高くなるのが一般的です。
また、設備が充実している方が費用は高くなる傾向があります。
冷暖房の完備やバリアフリー設計など、高齢者の方や小さな子供連れの方もお参りしやすくなっていたり、セキュリティ面の充実度でも費用は変わってきます。

契約年数によっても費用が変わる

ロッカー式の納骨堂では、通常はロッカーを使用できる年数を指定して契約します。
長ければ三十三回忌や五十回忌まで、短ければ三回忌や七回忌までというような契約です。
契約年数が終了すると遺骨は永代供養墓などに移され、合祀となるのがほとんどです。
合祀とは、ほかの方々と合同で遺骨を祀る方法のことです。
一般的に、費用は合祀までの契約年数に比例します。
また、合祀にはせず従来型のお墓のように子孫が継承していくタイプの契約もあります。

東京都内にあるロッカー式納骨堂のおすすめ納骨堂

実相寺青山霊廟

実相寺青山霊廟の納骨堂は、東京メトロ銀座線「外苑前」駅から徒歩2分の好立地にあります。
実相寺は寛永11年(1634年)創建で、本山は神奈川県鎌倉市にあり鎌倉五山のひとつにも数えられる圓覚寺です。
東京大空襲でいちど消失する被害があったものの、戦後の混乱期を乗り越えて再建された歴史を持つお寺です。
2011年12月には本堂が改築され新本堂が竣工、納骨堂はこのときに開設されました。
ロッカー式の納骨堂の扉には、美しい桜やもみじの柄が描かれています。

納骨堂のタイプは、代々受け継いでいくことができる家族壇や、年数の期限を選べる親子壇などから選べます。
後継ぎがいないという方は、2名分を納骨できる夫婦壇や1名のみ納骨できる個人壇を選ぶこともできます。
お参りは午前9時から午後5時まで、休日・祝祭日を含めていつでも可能です(年末年始を除く)。
価格は個人壇で50万円から。
なお、在来仏教に属する方のみ納骨が可能です。
納骨後の供養は臨済宗の作法により執り行われます。

東福院

東福院の納骨堂は、JR中央快速・総武線、丸の内線、南北線「四ツ谷」駅から徒歩8分の立地にあります。
天正3年(1575年)に麹町9丁目に創建、その後寛永11年(1634年)に現在の場所に移転しました。
本堂の中央には本尊の大日如来、右手に弘法大師(空海)と左手に千手観音が安置されています。
境内には腫れ物を治すと言われる豆腐地蔵尊も祀られています。
東福院にはロッカー式の納骨堂の他に外墓地もあります。
また、犬・猫専用のペット供養墓も備えています。

ロッカー式の納骨堂は直接参拝式で、位牌の後ろ側の扉の奥に骨壺を納める場所がある作りになっています。
手前には一体一体手作りされた木彫りの大日如来像が安置されます。
価格は1人用の永代供養墓が50万円から。永代供養墓の場合は年間管理費がかかりません。
戒名は生前授与も可能です。
後継ぎがいる場合は、継承される限り永代的に使用することの出来る家族墓を選ぶこともできます。
なお、宗旨・宗派が違っても平等に加入できますが、在来仏教に限ります。

清法山東京徳純院納骨堂

清法山東京徳純院の納骨堂は、JR山手線または京浜東北線「田町」駅から徒歩8分、都営三田線または浅草線「三田」駅から徒歩8分の立地にあります。
福岡市内にあり5,000坪の境内をほこる清法山徳純院の別院として、施設・職員すべてを寺院が運営しています。
宗旨にこだわることのない「みんなの宗」という立場のお寺で、宗派を問わず納骨・供養を行なってくれます。
ただし、毎日のご供養や儀式などについては徳純院の儀礼に従って行われます。

納骨堂は、毎日午前9時から午後5時まで予約なしで自由にお参りできます。
価格は永代供養の個人用納骨仏壇が36万円からとなっており、比較的リーズナブルです。
管理期限が切れた後も無縁仏になることはなく、堂内にある全長2メートルの阿弥陀如来像の胎内に移されて合祀されます。
檀家と同じように永代にわたり供養してくれるので、後継ぎがいない場合でも安心です。
ほかにも様々な埋葬方法が用意されており、25cmの円筒形の位牌にご遺骨を粉砕して納骨し、個別に安置するという供養方法も選べます。

東叡山寛永「光明閣」

東叡山寛永寺の納骨堂は、JR「鶯谷」駅から徒歩5分の立地にあります。
寛永寺は徳川将軍家の菩提寺であり、寛永2年(1625年)に幕府の安泰と万民の平安を祈願して江戸城の鬼門にあたる上野に建立されました。
天台宗の別格大本山にあたるお寺です。
敷地の大部分は現在の上野公園となっており、開かれたお寺としての役割を果たすことを目指しています。
従来型のお墓もありますが、「光明閣」ではロッカー式の納骨堂で供養を行ってくれます。

納骨堂のロッカー(納骨壇)は、黒を下地に金色の飾りをあしらった上品なデザインです。
種類は個人型と夫婦型の2タイプがあり、毎日寛永寺の僧侶によって供養が行われます。
価格は永代供養料50万円と、納骨壇の使用料が1年につき10万円となっています。
希望の年数だけ納骨堂内に骨壺に入れた状態で安置された後は、永代供養墓に移されて共同合祀となります。
年間管理費はありません。
なお、過去の宗旨は問われませんが、契約後は天台宗に帰依する形になります。

麻布山廟

麻布山廟は、営団地下鉄南北線「麻布十番」駅から徒歩4分の立地にあります。
麻布山善福寺は平安時代の天長元年(824年)、唐から帰国した弘法大師によって開山された、都内では浅草寺に次いで長い歴史を持つお寺です。
安政6年(1859年)には初代アメリカ公使館となり、攘夷を唱える人々の襲撃を受けながらも、僧たちが公使館員を守り日米の友好の絆を深めました。
「しんせつ・おもいやり・かんしゃ」を教育方針とする麻布山幼稚園が併設されているのも特徴的です。

善福寺の境内には葬儀や法要を執り行える「麻布山会館」があり、その建物内にある納骨堂が麻布山廟です。
麻布山廟の納骨壇はロッカー式といっても特注品で、ひとつずつ手作りされた美しい仏壇のような形をしています。
価格は壇のタイプによって異なりますが、個人用のもので80万円からとなっています。
廟内は鉄骨鉄筋構造で耐震耐火に優れており、エレベーターや冷暖房も完備。
ご高齢の方やお子様連れの方でも快適にお参りできます。

麻布浄苑

伝燈院麻布浄苑は、地下鉄大江戸線・南北線「麻布十番」駅から徒歩10分、六本木ヒルズにほど近い好立地にあります。
北光山伝燈院の本院は金沢市にあります。
もとは瑩山禅師が亡くなられた永光寺内の開山堂でした。
江戸嘉永年間(1848~1858年)の火災の後に復興が進まない中、平成8年9月、瑩山禅師の遺徳を広く伝えるために東京に別院が建立されました。
その伝燈院が維持・管理する永代供養墓が麻布浄苑です。
なお、金沢本院の本堂も、その後平成9年12月に再建されています。

麻布浄苑には、野外と屋内にロッカー式の納骨堂があります。
野外タイプの麻布石廟は気品のある御影石造りで、中央には合祀供養塔があります。
屋内タイプとして新設された漆風納骨堂は木材を用いた造りで、職人の手作業によるぬくもりが感じられます。
個人用・夫婦用・家族用の永代供養があり、価格は個人用で75万円から。
使用期間は原則50年となっており、期間を過ぎると合祀供養塔へ移ることになります。

目黒霊廟

天恩山五百羅漢寺による納骨堂の目黒霊廟は、JR山手線・東急目黒線・営団南北線「目黒」駅から徒歩12分の立地にあります。
天恩山五百羅漢寺は、元禄年間(1688〜1704年)に徳川家との縁によって建立されました。
「目黒のらかんさん」として親しまれ東京都重要文化財にも指定される羅漢像が祀られているお寺でもあります。
羅漢像は、元禄時代に松雲元慶禅師が十数年の歳月をかけて彫りあげた500体以上の群像で、305体が現存しています。

ロッカー式といっても、上段に御仏壇スペース、下段には納骨スペースが設けられた格調高い納骨檀になっています。
価格は400万円と高めですが、納骨スペースには大型の骨壷を18個納めることができます。
年ごとの管理費はありません。
もしお墓の承継者がいなくなってしまった場合でも無縁仏になる心配が無く、骨壺のまま永代に安置・管理してもらえます。

ロッカー式の中でも希望に見合った納骨堂を探そう!

ひとくちに「ロッカー式の納骨堂」といっても、どのように個別のスペースを利用しお参りできるかは施設によって様々です。
また、ロッカーの装飾や設備、立地などの条件でも費用は変わってきます。
故人のイメージや家族の好みに合わせてデザインを選ぶというのもひとつの方法ですが、実際にお参りに行く方の利便性などを考えて希望に見合った納骨堂を探してみてください。