亡くなった人の遺骨を安置する施設を「納骨堂」と呼びますが、お墓と比べて費用を抑えることが出来る傾向にあるため、その需要は年々増加しています。
納骨堂は日本全国に点在しており、宗旨宗派の違いや納骨方式なども納骨堂によってそれぞれ異なります。
そのたくさんある納骨堂の中から、臨済宗の人が利用できる納骨堂をここでは紹介します。
その中でも東京都内に立地していて、交通アクセスのよい便利な納骨堂を3つ取り上げます。

臨済宗の特徴とは?

「臨済宗」とはいったいどのような特徴を持つのでしょうか。
臨済宗は日本に5つある禅宗の1つです。禅宗とは禅定を根本としている仏教宗派の総称のことです。

田中真田中真

日本にある5つの禅宗は臨済宗の他にも、曹洞宗や日本達磨宗、黄檗宗に普化宗の4つがあります。これらすべてを総称して禅宗と呼びます。ちなみに臨済宗は中国の禅宗五家(臨済・曹洞・潙仰・雲門・法眼)の一つにも数えられています。

日本に禅宗が伝わったのは、鎌倉時代であると言われています。
明庵栄西という鎌倉時代初期の僧が日本に伝え、白隠禅師という江戸中期の禅僧により確立されたと言われています。

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この二人のうち明庵栄西は後に「臨済宗の開祖」と言われ、白隠禅師は「臨済宗中興の祖」と呼ばれるようになりました。

臨済宗の他の特徴として、主に座禅などを用いた修業を行なうことが挙げられます。
座禅をすることにより、人間の内面に眠る仏性を知ることが出来るとされます。その他にも仏壇に位牌を祀る行為は、臨済宗から始まったとされています。

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日本の5つの禅宗の中でも、特に臨済宗と曹洞宗は2大宗派などと呼ばれており、座禅で悟りを開くことを重要視しているのです。そして位牌を仏壇に祀る行為は、禅僧が中国から日本へ伝えたと言われています。しかし一般的に庶民の間に浸透したのは、江戸時代であるとも言われています。

臨済宗は宗派が多いって本当?

臨済宗には宗派が実に多いのが特徴です。
その数は14個と言われています。
その14ある宗派のうち、半分の7つが京都府に集中しています。
一番歴史が長いのが、大本山を京都の建仁寺とする「建仁寺派」で、1202年に中国の宋に渡って帰国した明庵栄西により始まりました。それ以外にも京都には東福寺派や南禅寺派、大徳寺派などが存在しています。
京都府以外では神奈川県にも建長寺派と、円覚寺派という二つの宗派が存在しており、両者ともに鎌倉市にある建長寺と円覚寺をそれぞれ総本山としています。
他にも富山県の国泰寺派や、滋賀県東近江市の永源寺派、その他にも山梨県の向嶽寺派や、静岡県の方広寺派などがあります。
このように臨済宗の宗派は京都を中心として、日本各地に点在しているのが特徴です。

臨済宗での葬儀について知ろう!

臨済宗の葬儀は主に「授戒」「念誦(ねんじゅ)」「引導」の3段階で構成されています。
まず授戒ですが、これは故人が仏門に入るための儀式であると考えます。
この授戒は導師と呼ばれる僧が入場するところから始まり、その中で「剃髪」という儀式などを行います。
さらにこの授戒の中では戒名が授けられます。
この授戒の儀式により、亡くなった人は仏の弟子となることが出来ると言われます。

次に行うのは念誦です。
念誦は主に、僧侶が太鼓などの楽器を鳴らしながら経典を読む儀式であり、亡くなった人がスムーズにあの世に行くことが出来るようにすることが目的です。

続いて引導の儀式を執り行い、故人を浄土へと旅立たせます。
そして最後にお香を焚いて「血脈(けちみゃく)」を授与します。

血脈は、故人が仏様の弟子になった証拠です。
この血脈の儀式は臨済宗の葬儀の中でも、最も重要と考えられています。

臨済宗における5段階の礼拝方法を紹介!

臨済宗などの禅宗では、礼拝方法に特徴があります。
それは主に5段階にわかれており、ここではそれを紹介します。

まず礼拝の第1段階として「低頭(ていず)」があります。
これは立ったまま頭を下げる行為です。
この低頭を行う時の注意点は背筋や指先を伸ばして、立ち姿勢のまま頭だけを垂れることです。
背中や腰を曲げる必要はありません。

次に第2段階として「胡跪(こき)」があります。
これは片方の膝を立ててひざまずく行為です。注意点は右膝ではなく左膝を立てることです。

第3段階では「揖(いつ)」という動きをします。
これは胸の上で手をそろえ,叉手(しゃしゅ)のポーズをして頭を下げることです。
叉手とは右手を胸に当てて、さらにその上に左手を軽く覆う事です。

そしてその次の第4段階では「門訊(もんじん)」というものに入ります。
これは合掌したまま頭を下げて低頭するのが特徴です。

最後の第5段階は「大門訊(だいもんじん)」です。
これは両手で円を描くように合掌をして、低頭をする動きです。

納骨堂の費用相場は?

納骨堂を利用する際には費用が掛かります。
その費用の内容は2つに分かれます。

一つ目は永代供養料であり、もう一つは施設の管理費です。
永代供養料とは、亡くなった人の魂を供養するための費用で、施設の管理費は納骨堂を運営してゆくための費用に当たります。
永代供養料の支払い時期は、納骨堂を契約した時に一括払いすることが一般的です。
このような費用は納骨堂を一人で利用する場合と、家族などの大人数で利用する場合で大きな差が出ます。

永代供養料だけならば、一人用で約50万円が全国平均です。
ただし納骨堂のタイプによって、数十万円程度の差が出ることもあります。
それに加えて施設管理費が、1年間で約2,000円から15,000円程かかります。

大人数で利用する家族用の納骨堂の場合であると、永代供養料だけでも約50万円から200万円程掛かるといわれます。
理由は沢山の骨壺を収められる、大き目の納骨堂が必要になるために料金も高くなるのです。
さらに立地や設備などによっても、料金相場が大きく変わることもあります。
ですから利用する納骨堂のホームページなどから、料金体系や掛かる総額を、きちんと把握しておくことが大切です。

東京都内にある臨済宗で利用できるおすすめ納骨堂

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ここからはおすすめの都内にある納骨堂を紹介します。

青山霊廟

ここは臨済宗円覚寺派のお寺です。
この青山霊廟のある実相寺は、寛永11年(1634年)に創建された歴史のあるお寺です。
2011年に本堂が改築された際に納骨堂も開設されました。
特徴としては「特別壇」や「家族壇」などの代々継いでいくタイプや、「夫婦壇」や「個人壇」などの跡継ぎの必要のないタイプなどに分かれています。
どのタイプであっても、上品で優しい空間のイメージがあります。

アクセスは、東京メトロ銀座線「外苑前駅」3番出口から徒歩2分という好立地にあります。
他にもメトロ半蔵門線や、都営大江戸線「青山一丁目駅」1番出口から徒歩8分で行くことも可能です。
駅から徒歩圏内であるために、高齢者でも安心して訪れることが可能な納骨堂です。

重秀寺

このお寺は臨済宗妙心派の寺であり、建立は1600年代で、約400年の歴史と由緒ある寺院です。
港区白金の好立地なところも魅力的です。
特徴としては少子化時代に備えて夫婦だけでも、1人だけでも安心して入れる納骨堂を備えているところがあります。
アクセスはJR山手線の「田町駅」から都営バス渋谷行に乗車して、白金高輪駅前にて下車します。
他にもJR「渋谷駅」から都営バス田町行に乗車して、三光坂下にて下車しても行くことが出来ます。

迦楼塔東京

ここの主な特徴は、気品あふれる高級な施設であるという事です。
周辺環境も良く東京タワーや、各大使館などがある港区の三田に立地しています。
迦楼塔東京では宗旨宗派を問うことはないので、臨済宗の人はもちろん誰でも利用することが出来るところが便利です。
他にも天候に左右されることもなく、全巻バリアフリーであるところも魅力的です。
運営は、1200年前に弘法大師が開かれた寺院である「弘法寺」が行っています。しかし檀家になる必要はありません。
その他にもICカードのみで参拝可能であったり、都内では珍しい駐車場併設の納骨堂であることも挙げられます。

アクセスは都営三田線もしくは浅草線の「三田駅」から徒歩6分。
都営大江戸線の「赤羽橋駅」下車ならば徒歩7分、JRを利用する場合には、山手線の「田町駅」から徒歩8分で行くことが出来ます。
地下鉄でもJRでも、駅から徒歩圏内で行ける事が魅力的でもあります。

納骨堂を選ぶ上での注意点を知ろう!

納骨堂を利用する際には、いくつかの注意点があります。
一つ目は供え物に制限があるという事です。
供え物には主に、生前故人が好んで食べていた物を供えたり、その他にも花を生けたりします。
しかし納骨堂によって食べ物を備える場合には、一定期間で持ち帰るなどのルールがあるところや、生花は禁止していて造花にしなければならないようなところもあります。
納骨堂によってそれぞれ独自のルールがありますので、利用する納骨堂に詳細を確かめる必要があります。

その他にも納骨堂の契約期間が終了すると、合祀されるのが一般的です。
合祀とは骨壷のまま納骨するのではなく、骨壷から遺骨を取り出して、他の人の遺骨と一緒に供養することを言います。
ですから安置期間が終わり、合祀になっている場合には、遺骨が取り出せないというデメリットもあります。
さらに納骨堂によっては、始めから合祀できるところもあれば、一定の期間安置してから合祀するという所もあります。
このことも納骨堂によって差がありますので、利用する際には合祀や安置の期間についても良く知っておく必要があります。

臨済宗の納骨堂選びはしっかり吟味して!

臨済宗でも利用できる納骨堂は、東京を含めて日本にたくさんあります。
しかしそれぞれ立地や周辺環境も違えば、納骨堂のシステムやルール、費用面や宗旨宗派などでも様々な違いがあります。
大切なことは納骨堂を選ぶ際には、インターネットなどを駆使して、利用したい納骨堂をリサーチしてしっかりと吟味することが大事です。
そして不明な点や不安な事があったら、直接納骨堂に聞いてみましょう。
そのような努力をすれば、安心して納骨堂を利用することが出来るようになります。